毎日着る服のように、花を身近に感じてもらうことを目指すcloaksの松井孝弘は
ドライフラワーを基盤に、多くの人々のライフスタイルに溶け込み
それらをささやかに飾れるような物作りを目指しています。
“Herbarium”
植物学において、標本の集積を指す言葉です。
言うまでもなく標本は学術の為に作られるものですが、そこからは一種のノスタルジアが感じられます。
資料室に積み上げられた標本には、それぞれに何という名前なのか、何処で誰に採取されたのか、どんな色をしていたのか…..多様な情報が記されています。
「採集者のみ知り得る情報」や「標本にする事で失われる情報」が読みとれなければ、その標本は無価値であると見なされます。
そして、恐らくそれらの多くは、人の目に触れる事はもう無いでしょう。
今回buntで展開するのは、cloaks.の”Herbarium”。
一つ一つに詳細な情報を載せているため(これを証拠標本と呼びます)、気が向けば博物館にも収める事も可能です。
とはいえ、小説家・稲垣足穂の言葉の通り「花を愛するのに植物学は不要」です。
普段なかなか無い、植物の枝葉末節をじっと見つめるという機会になれば嬉しく思います。